2026/01/29

マウスピース矯正は「装置」ではなく「治療」です

― 日本矯正歯科学会 ポジションステートメントを踏まえて ―

近年、目立ちにくく取り外しができることから、マウスピース矯正(アライナー矯正)に関心を持つ方が増えています。

一方で、日本矯正歯科学会は、マウスピース矯正に関する「ポジションステートメント(公式見解)」を公表し、患者さんにとって重要な注意点を明確に示しています。

このページでは、その学会見解をもとに、マウスピース矯正を検討されている方に知っておいていただきたいポイントを、分かりやすくまとめています。


日本矯正歯科学会の基本的な立場

日本矯正歯科学会は、次のように明確に示しています。

マウスピース矯正は、単なる装置の使用ではなく、歯科医師が行う医療行為(矯正治療)である。

つまり、「マウスピースを作ること」自体が治療なのではなく、診断・治療計画・経過管理を含めた一連の医療行為があって初めて、矯正治療が成立するというのが学会の立場です。


学会が重視している矯正治療の前提

ポジションステートメントでは、マウスピース矯正であっても、以下が不可欠であると示されています。

  • 歯並びや噛み合わせの診察
  • レントゲン等を用いた検査
  • 矯正治療としての診断
  • 適切な治療計画の立案
  • 治療中の継続的な管理と評価

これらを省略した治療は、矯正歯科治療として適切ではないというのが学会の明確な見解です。


マウスピース矯正の利点と限界(学会見解より)

学会が認めている利点

  • 目立ちにくい
  • 取り外しができ、口腔内を清潔に保ちやすい
  • 症例によっては有効な治療方法となる

同時に示されている限界

  • すべての歯並びに適応できるわけではない
  • 装着時間の自己管理が治療結果に大きく影響する
  • 骨格的な問題や複雑な噛み合わせには適さない場合がある

学会は、「誰にでも適した治療ではない」という点を明確に示しています。


当院の治療方針について

― 学会見解を踏まえて ―

当院では、日本矯正歯科学会が公表しているポジションステートメントを踏まえた上で、矯正治療を行っています。

マウスピース矯正に限らず、矯正治療は装置ありきで決めるものではなく、診断を起点とした医療行為であるという考え方を基本としています。


診断を重視した治療方針

治療方法を決定する前に、

  • 歯並び・噛み合わせの診察
  • 必要に応じた検査
  • 矯正治療としての診断

を行い、その結果をもとにマウスピース矯正が適しているかどうかを判断します。

場合によっては、他の治療方法をご提案することもあります。


治療中の管理も「治療の一部」と考えています

矯正治療は、装置をお渡しして終わりではありません。

治療中も定期的に状態を確認し、必要に応じて治療計画を見直しながら、歯科医師が治療全体を管理する体制を大切にしています。


矯正治療について、まずはご相談ください

マウスピース矯正が適しているかどうかは、実際に歯並びや噛み合わせを確認した上で判断する必要があります。

当院では、日本矯正歯科学会の見解を踏まえ、治療の可否や選択肢について丁寧にご説明しています。

「自分の場合はどうなのか」を知るために、まずは初診相談をご利用ください。

初診相談のご予約はこちら


初診相談では、こんなことを行います

初診相談は、治療を決める場ではなく、状況を知るための時間です。

① 歯並び・噛み合わせの確認

現在の歯並びや噛み合わせを確認します。

② マウスピース矯正が適しているかの判断

学会見解を踏まえ、治療の可否をお伝えします。

③ 治療の進め方・期間の目安の説明

治療の全体像を分かりやすくご説明します。

④ 費用・通院についてのご案内

治療を検討する際の目安をご案内します。

⑤ ご質問・ご不安へのご相談

どんな小さな疑問でもご相談ください。

初診相談の時点で、治療を決めていただく必要はありません。


よくあるご質問(FAQ)

Q1. 初診相談を受けたら、必ず治療を始めないといけませんか?
いいえ。治療を決めていただく必要はありません。

Q2. マウスピース矯正ができないと言われることもありますか?
あります。歯並びによっては適応外の場合があります。

Q3. 他院でマウスピース矯正ができると言われましたが、相談しても大丈夫ですか?
はい。診断基準は医院ごとに異なる場合があります。

Q4. 初診相談では、どこまで検査をしますか?
必要最小限の確認を行い、追加検査が必要な場合はご説明します。

Q5. マウスピース矯正とワイヤー矯正、どちらが良いですか?
歯並びや治療目的によって異なります。


まとめ

  • マウスピース矯正は「装置」ではなく「治療」
  • 診断と管理が矯正治療の質を左右する
  • 学会見解を踏まえた治療選択が大切

矯正治療を検討されている方は、まずはご自身の状態を知ることから始めてみてください。

監修歯科医師

日本矯正歯科学会 認定医

渡邉 司理(ワタナベ モトリ)

専門
歯科矯正

卒業大学
鶴見大学歯科学部卒業/日本大学歯学部大学院歯学博士

資格
歯学博士/日本矯正歯科学会認定医

所属
日本矯正歯科学会/東京矯正歯科学会/日本大学歯学部附属病院歯科矯正在籍/(医)CosmeDentalConcept理事

まずはここから。
矯正治療する人もしない人も。

矯正相談

  • 治療費がいくらかかるのか?
    教えて欲しい
  • いつ治療をスタートするのがベストでしょうか?
  • うちの子は治療が必要
    でしょうか?
  • 1年以内に治療は終わる
    でしょうか?

など、矯正医が疑問にお答えします。